Q4-1 |
三次元動作分析システム導入に必要な機器は何ですか? |
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A4-1 |
ソフトの他に必要な機器は、パソコン、デジタルビデオカメラ(2台)、三脚(2台)、パソコンとビデオカメラ間の接続ケーブル(IEEE1394ケーブル)です。ノートパソコン(もちろんデスクトップ型でもかまいません)には空いているUSBポートとIEEE1394ポートが必要で、デジタルビデオカメラ用にIEEE1394(iリンクまたはDVと呼ばれる)ポートを使います。校正器セット(静的校正器・動的校正器)、2台のカメラの同期を取るためのLEDシンクロナイザは、ソフトに付属しています。 |
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Q4-2 |
カメラ2台方式で十分なのでしょうか? |
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A4-2 |
人体の複雑な動きや回旋動作が主体の動きを計測する場合には両側計測が望ましいですが、それをまともにおこなうためには、カメラ台数は最低でも8台必要です。このような動作分析を希望される方には、価格は高くなりますがカメラ12台を使ったリアルタイム処理方式の「RTpro−12C」をお勧めいたします。
しかしながら、様々な動作分析システムの開発に20年以上携わってきた弊社技術陣の経験から、特殊な研究用途以外のほとんどの身体動作は片側計測で充分な場合が多く、片側計測に必要でかつ処理速度を最適にするカメラ台数は2台で充分と考えています。
他社製品のカメラ4台方式で両側計測が可能という製品がありますが、原理的に限界があるため、実際には回旋動作を含まない簡単な歩行動作の左右の側面のみ16ポイントの計測に限定して利用されているのが実情です。(何故そうなるのかといった原理的な説明にご興味がある方は、お問い合わせいただければ別途説明致します。)
歩行時の代償作用等を見る目的で、両側計測を希望される要望も増えてきましたので、4台以上のカメラで同時に計測し、カメラ2台ごとに処理した三次元データを一つの解析画面で時系列で合わせて見ていただけるオプションソフトを用意しました。 |
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Q4-3 |
カメラ2台方式は4台方式よりも計測精度が落ちるのでしょうか? |
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A4-3 |
カメラ2台方式とカメラ4台方式における計測精度は原理的には同等です。実際のシステムでの計測精度は、カメラのレンズ歪・カメラの画素数・校正器自体の精度といった測定システム全体での計測精度と、校正アルゴリズムによる演算精度により決まります。最新の校正処理アルゴリズムとダイナミックキャリブレーションを採用することで、トータルでの計測精度を高めています。 |
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Q4-4 |
カメラの同期はどうやって取るのでしょうか? |
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A4-4 |
家庭用ビデオカメラには同期信号を発生する機能が付いていませんので、計測画像内に2台のカメラの同期を可能にするイベントを発生させてタイミングを同期させます。ソフトに付属するLEDシンクロナイザの信号をイベントとして活用できますので、特別な装置や準備は必要ありません。
ただし、この方法だけでは最大16msの誤差を持つ可能性がありますが、弊社の場合は、校正ソフトの中に、ハード的な同期と同等になる特殊アルゴリズムを入れてあります。 |
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Q4-5 |
分析時間はどのくらいかかりますか? |
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A4-5 |
計測点の数と計測時間の長さにもよりますが、マーカ自動認識方式とデジタイズ方式を組み合わせることで、計測数7点・計測時間3秒間であれば実作業は1〜10分程度です。校正処理はカメラ配置変更後の最初の1回だけおこなえば良く、校正データは自動的に保存されるため、時間を空けて画像処理をおこなう際も再度校正処理する必要はありません。
実作業の時間(自動認識とその後の修正作業、もしくはデジタイズ処理にかかる時間)だけでなく、計測の準備から実際の計測を行い分析結果が出るまでの作業工程全体を通じて、操作が簡単かつ短時間で済むことは大きな特長です。 |
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Q4-6 |
校正はどういうことをするのでしょうか? |
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A4-6 |
静的校正は、ソフトに付属する静的校正器を1秒間以上カメラで撮影するだけです。動的校正をおこなう場合には、ソフトに付属する動的校正器を計測範囲内で動かして、その様子を2台のビデオカメラで同時に撮影するだけです。静的校正処理と動的校正処理は、計測画像を処理する時におこなえば良いので、校正器の撮影後すぐに計測を開始できます。 |
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Q4-7 |
事前準備は大変でしょうか? |
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A4-7 |
事前準備は校正器の撮影を除けば何もありません。他社製品で必要とされる校正処理は計測後の画像処理時におこないますので、計測現場で事前作業としておこなう作業はありません。従って、全く何もないところからセッティングする場合でも、三脚を立ててビデオカメラをセットして校正器を撮影すれば、すぐにでも計測が開始できます。 |
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Q4-8 |
被験者の負担はどの程度なのでしょうか? |
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A4-8 |
被計測者が校正作業に参加する必要はありませんので、計測時以外の動作や時間的な拘束はありません。計測ポイントの目印となるマーカもしくはシールを貼り付けたら、そのまま計測をおこなえば完了です。被計測者(特に非健常者)にも負担をかけない、人にやさしいシステムです。 |
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Q4-9 |
撮影時に気をつけることは何でしょうか? |
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A4-9 |
ビデオカメラは必ず適度な重量のある三脚に固定して撮影してください。カメラを動かした場合(ズーム操作を含む)には、その都度校正作業をおこなう必要があります。 |
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Q4-10 |
撮影時のカメラの設定で注意することは何でしょうか? |
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A4-10 |
ビデオカメラの設定で注意して欲しい項目は3項目で、@シャッタースピードの設定をできるだけ早くする、A手ブレ防止機能はオフにする、Bテープの走行スピードをノーマル(SP)モードにする、です。特に@のシャッタースピードの設定では、一般的なノーマルモードの1/60秒のシャッタースピードでも大きな問題はありませんが、シャッタースピードを早くすると残像が出にくくなりますので、ビデオカメラにスポーツ用のモードがあればそちらを選択されることをお勧めします。
動きが早い場合に、シャッタースピードをマニュアルで細かく設定することが可能であれば1/1000秒程度のシャッタースピードが望ましいのですが、シャッタースピードを速くしすぎて画像全体が暗くなって見にくくなってしまうようであれば、シャッタースピードを遅めにするか、照明装置を利用してください。 |
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Q4-11 |
専用の計測室が用意できないのですがセッティング時間はどのくらいでしょうか? |
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A4-11 |
全く何もないところからセッティングする場合、三脚を立ててビデオカメラをセットしてから静的・動的校正器を撮影すればセッティング完了です。従って専用の計測室を常時確保しておく必要はなく、また屋外や出先で計測するといったことも非常に簡単です。 |
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Q4-12 |
何ポイントまで計れるのでしょうか? |
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A4-12 |
これまでの経験から、身体の片側を計測する場合に必要なポイント数は基本的に8ポイント、両側では16ポイントですので、関節点以外を含めて充分カバーできる計測ポイント数として最大32ポイントまで設定可能にしました。 |
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Q4-13 |
基本的な分析機能には何がありますか? |
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A4-13 |
各計測点の座標値、速度、加速度の一覧とそのグラフ化表示、任意の3点で構成される角度、角速度、角加速度の一覧とグラフ化表示、以上のデータをマイクロソフト社のエクセルソフトへ抽出する機能、各計測点を結ぶように設定したスティックの単独及び連続表示、三次元空間内でのスティックもしくは骨格CG表示(視点の移動が可能)。 |
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Q4-14 |
CG表示するには何ポイント必要でしょうか? |
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A4-14 |
全身を骨格CG表示するには16ポイント必要ですが、両下肢あるいは両上肢のみといった部分表示も可能です。 |
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Q4-15 |
身体の一部だけのCG表示は可能でしょうか? |
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A4-15 |
骨格CG表示は、頭部、上肢右側、上肢左側、下肢右側、下肢左側の5つの部分に分かれており、必要な部分だけを選択して表示させることが可能です。 |
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Q4-16 |
画像と分析結果を連動させて確認することは可能ですか? |
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A4-16 |
計測対象としたカメラで撮影した画像の再生に合わせて、全ての解析結果のグラフ表示と再生時刻における各計測点のデータを連動させて連続表示する機能を持っています。この時、再生する画像には、分析結果のスティック表示を重ね合わせることが可能です。また、任意の計測範囲のデータを、マイクロソフト社のエクセルソフトへ抽出する機能も標準装備しています。 |
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