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動作分析システムに関するFAQ
 
 Q1-1   動作分析(モーションキャプチャ)とは何ですか?
   
 A1-1 動作分析(モーションキャプチャ)とは、人(や物)の動きを数値化して分析・解析することです。一般的には、計測したい身体上の各点(例えば肩・肘・手首・腰・膝・足首といった関節点)の二次元・三次元座標やそこにかかる力を数値化(パラメータ化)して、更に体の各部位(または体全体)がどのように動作しているのかを数値的に分析することです。広義の動作分析では、座標値や力だけでなく、熱量・心拍数・呼吸数・筋電位といった物理的、化学的なパラメータまでを取り扱います
   
 Q1-2   動作分析でどういった事が分かるのでしょうか?
 
 A1-2 医療分野では、主に歩行動作・立ち上がり動作などを計測して、術前術後を比較することで回復度合いを検討したり、治療用のトレーニングプログラムを作成するときの検討材料に利用したりします。人間工学や福祉分野では、体の機能に制約が生じた場合の生活シーンの中での日常的な動作などを計測して、より使いやすい器具、衣服、日用品、福祉機器の開発に利用したりします。スポーツ分野では、運動フォームにおける身体部位の動作速度・軌跡・タイミング・協調運動の分析といった技能向上のための研究、好調時と不調時のフォームの比較研究などに使われます。
 
 Q1-3 動作分析はどういった分野で使われていますか?
 
 A1-3 医療分野ではリハビリテーションやスポーツ整形に関する研究、臨床現場での回復度合いの経過観察、バイオメカニクスの研究、人間工学分野では生活上の行動分析や人に優しい器具デザインの設計支援、福祉分野では体の機能に制約が生じた場合でも使いやすい福祉機器の設計支援、スポーツ分野では技能向上や好調・不調時のフォームチェック、フォーメーションプレーの分析、アミューズメント分野ではCG(コンピュータグラフィックス)作成など、様々な分野で幅広く利用されています。
 
 Q1-4 歩行動作以外の分析は可能ですか?
 
 A1-4 医療分野を中心に人間の歩行動作の計測・分析が良く知られていますが、それ以外にも作業療法で計測される腕の動きや、身体各部(顔面、背中、腰、眼球、血流などを含む)の動きの計測・評価ができます。医療分野以外では、人間工学分野での人間の動作と合わせた杖・車椅子・義足・衣服・靴の動き、スポーツ分野での、バット・ラケットなどの器具を含めたフォームやフォーメーションプレーの計測・評価ができます。動物、車、ロボット、機械要素(運動機構)といった人間以外の動作分析にも応用可能です。
 
 Q1-5   ニ次元と三次元の動作分析の違いは何ですか?
 
 A1-5 計測可能な次元が、ニ次元動作分析では上下・左右で、これに前後の奥行きがに加わったものが三次元動作分析になります。二次元の場合、奥行きがありませんので回旋の状態はわかりませんが、簡単にどこででも計測が可能で、最低限必要なデータは計測できることから、動作の種類や目的によっては二次元で十分な場合も少なくありません。特に角度を主体に分析する場合には、三次元で構成される角度も二次元平面に投影された角度で理解する場合が多いので、撮影した画像に重ねて角度の計測結果を表示できる二次元版の機能には、大きなメリットがあります。
 
 Q1-6   動物のニ次元と三次元の動作分析は可能ですか?
 
 A1-6 どのような動物を使ってどのような計測をするノ化にもよりますが、過去に数種類の動物の動作・行動計測をした経験から申しますと、弊社の場合ハイブリッド方式を採用しておりますので、結論から申しますと可能です。
猿のような手を使うものの場合は、自らマーカを取ってしまいますので、人間と同じようにはできないので注意が必要です。また、毛が邪魔になる場合もございますので、この場合も多少の改良が必要ですが、方法についてはご相談下さい。
 Q1-7 ソフトにない特殊な解析のサポートはしてもらえるのですか?
 A1-7 これこそが弊社のポリシーです。装置の販売後はユーザ様でご勝手にどうぞ、という会社が多すぎます。新しい分野のご研究は、どのような解析が有効かは、数多くのデータを収集して、様々な角度から演算・検討してみないことには判断できないと思います。ところが、大半のユーザ様はこの方面の専門家ではなく、新たに勉強をするお時間もないと思います。弊社は、そのお役に立ちたくて設立されました。
それぞれの方面で必要とされる解析は異なりますが、基本データは同じです。エクセルに展開することで、簡単な検討ができるようになっておりますし、ある程度の解析は作成してきていますので、よほど特殊でなければ、無償でご提供してきております。非常に特殊な場合でも、解析サービスのご案内にもありましたように、非常に安価でエクセルを利用してできる形でご提供しておりますので、ご安心下さい。
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ヒューテック社製動作分析システムに関するFAQ(RTpro−12Cは除く)
 
 Q2-1   動作分析システム導入に必要な機器は何ですか?
 
 A2-1 ソフトの他に必要な機器は、パソコン、デジタルビデオカメラ、三脚、パソコンとビデオカメラ間の接続ケーブル(IEEE1394ケーブル)です。ノートパソコン(もちろんデスクトップ型でもかまいません)には空いているUSBポートとIEEE1394ポートが必要で、デジタルビデオカメラ用にIEEE1394(iリンクまたはDVと呼ばれる)ポートを使います。
 
 Q2-2   動作分析システム導入に必要な他のソフトは何ですか?
 
 A2-2 OS以外に必要なソフトは、マイクロソフト社のエクセル、ビデオカメラで撮影した映像をパソコンに取り込んでから必要な部分を編集してMPEGU形式で保存するための市販の動画編集ソフト(DVD制作ソフト)が必要です。セット販売の場合には、弊社が推奨する動画編集ソフトを組合せた形で販売しております。
 
 Q2-3   動作分析システムは何のOSで作動しますか?
 
 A2-3 マイクロソフト社のWindows XPで動作します。
 
 Q2-4   取り扱える画像フォーマットは何ですか?
 
 A2-4 拡張子がm2v、mpgのMPEG2フォーマットで、収録時間が3分以内の画像を取り扱います。
 
 Q2-5   MPEG2フォーマットはAVIフォーマットとどこが違うのでしょうか?
 
 A2-5 MPEG2フォーマットは、DVDの規格に採用されたように高画質を維持しながら高圧縮できる方式で、画像サイズは720×480です。一方、AVIフォーマットは、昔から使われている方式であるため市販の変換ツールは充実していますが、データの圧縮率が低い割には画質が悪く、画像サイズは一回り小さい640×480です。両者を比較した場合に、MPEG2フォーマットの方が画質が良いにもかかわらずデータ量はAVIフォーマットの約1割程度で済みますので、ハードディスクの限られた容量を考えると、大きなメリットです。

またAVIフォーマットには変換用モジュール(コーディック)の規格が各社まちまちなので、同じAVIフォーマット間でも互換性が保たれていないことも、大きな問題です。(AVIフォーマットデータで保存していると後で使えない可能性があります)
 
 Q2-6   DVフォーマットの画像は処理できるのですか?
 
 A2-6 最近のデジタルビデオカメラにはiリンクと呼ばれるポートがほぼ標準仕様でついていますので、IEEE1394ケーブルで直接パソコンに動画像を取り込むことができます。取り込んだ画像を市販の動画編集ソフト(DVD制作ソフト)で編集し、MPEG2フォーマットで保存すれば、本ソフトで取り扱うことができます。これ以外にも、より高度なオーサリングシステムやキャプチャーボードを使ってMPEG2フォーマットに変換する方法もあります。
 
 Q2-7   マーカ自動認識機能とはどういった機能ですか?
 
 A2-7 計測ポイントに貼り付けた反射マーカと背景との輝度の差(マーカの輝度が高い明点の場合と、反対に輝度が低い暗点の場合の両方が利用できます)をパソコンが自動認識して、その面積中心を計測ポイントととして抽出し、更にフレーム間の移動量を計算して連続的に追跡していく機能です。手の動きで腰の位置のマーカがビデオカメラから陰になって一時隠れてしまうといったような、マーカの欠落が生じる場合にも対応できます。
 
 Q2-8   デジタイズ方式とはどういった方法ですか?
 
 A2-8 デジタイズ方式とは、計測対象をビデオカメラで撮影し、撮影した画像をコンピュータに取り込んでディスプレイ上で再生しながら、画面上で計測したい任意の部位(マーカ点)をマウスでクリックして入力する方式です。マーカ自動認識方式と比べて、撮影条件の制約がほとんどなく、屋外を含めた実際の環境下での計測が可能な点、ビデオカメラから陰になってしまった計測ポイントも入力可能な点がメリットです。デメリットとしては、デジタイズ作業そのものにやや手間がかかる点がありますが、負担を軽減させるための便利な補助機能を持たせています。
 
 Q2-9   一コマ一コマ(1フレームごと)にデジタイズ処理をしなければならないのですか?
 
 A2-9 数コマ(正確にはフィールド)毎にデジタイズを行い、入力しなかったフィールドについては、バターワースと呼ばれるフィルターとスプライン補間を使った数学的な処理により、一コマづつ入力した場合とほぼ同等の入力値を自動的に得る機能が本ソフトにはあります。スムーズな動きの部分では間隔を広めに、早い動きの部分では間隔を狭まめに、正確な計測をしたい部分では1コマづつデジタイズするといった使い方ができます。また、補間した結果は画像の動きと合わせてチェックすることが可能ですので、仮に自動的に求めた入力位置が本来あるべき位置になかった場合には簡単なマウスによるドラッグ操作で正しい位置に修正できる機能もあります。
 
 Q2-10 アナログ画像でも処理できますか?
 
 A2-10 アナログ画像をデジタルデータに変換する方法として、エンコーダと呼ばれる変換器やエンコーディング(変換)ソフトが色々と市販されていますので、そうした方法でMPEG2フォーマットのデータに変換していただければ、本ソフトで処理することができます。
 
 Q2-11 ソフトのみの購入は可能ですか?
 
 A2-11 ソフトだけの購入は可能ですが、お客様の手持ちのパソコンにインストールした場合に、お手持ちのパソコンのスペック、インストール済みの他のソフトとの組み合わせ状況によっては、安定した動作ができずフリーズしやすくなるような場合があります。こうした不具合を回避するために、メーカとしては動作分析ソフトと専用パソコンのセットでのご購入を推奨しております。
 
 Q2-12 ソフトのみ購入した場合、手持ちのパソコンで使えるでしょうか?
 
 A2-12 USBポートが1ポート必要で、USBポートが装備されていないパソコンではご利用いただけません。また、パソコンにインストールされている他のアプリケーションソフト(特に動画を取扱うソフト)によってはソフト同士が干渉して正常に動作しない場合があります。更に、データ量が多い動画を取扱いますので、古い機種のパソコンですと操作に時間がかかり過ぎてスムーズな作業にならない場合や、能力不足で正常に動作しない可能性があります。メーカとしては動作分析ソフトと専用パソコンのセットでのご購入を推奨しております。
 
 Q2-13 分析結果を他のパソコンで見ることはできますか?
 
 A2-13 動作分析結果をシステムのインストールされていない他のパソコンで見ることはできませんが、動作分析システムを操作している際のパソコン画面の様子をそのまま動画として取り込めるソフトを使って、他のパソコン上で動画再生の形で見せることができます。このパソコン画面の様子を動画に変換するサービスを、平成16年5月より開始いたしますので、研究成果を外部発表用に編集したいといったようなニーズがあれば、一度ご相談ください。
 
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二次元動作分析システム「MMpro−2Dd(A)」に関するFAQ
  
 Q3-1   二次元動作分析システム導入に必要な機器は何ですか?
 
 A3-1 ソフトの他に必要な機器は、パソコン、デジタルビデオカメラ(1台)、三脚(1台)、パソコンとビデオカメラ間の接続ケーブル(IEEE1394ケーブル)です。ノートパソコン(もちろんデスクトップ型でもかまいません)には空いているUSBポートとIEEE1394ポートが必要で、デジタルビデオカメラ用にIEEE1394(iリンクまたはDVと呼ばれる)ポートを使います。
 
 Q3-2   分析時間はどのくらいかかりますか?
 
 A3-2 マーカ自動認識方式とデジタイズ方式のうち最適な処理方法を選択すれば、計測点の数と計測時間の長さにもよりますが、計測数7点・計測時間3秒間であれば実作業は1〜5分程度です。どちらの処理方法においても、実作業の時間(自動認識とその後の修正作業、もしくはデジタイズ処理にかかる時間)だけでなく、計測の準備から実際の計測を行い分析結果が出るまでの作業工程全体を通じて、操作が簡単かつ短時間で済むことも大きな特長です。具体的には、全く何もないところからの機器のセッティングと事前調整に必要な時間は数分あれば充分です。
 
 Q3-3   校正は必要ないのですか?
 
 A3-3 校正は必要ですが、十分な測定精度を確保したうえで非常に簡単な操作で校正ができるようにしています。計測時に、縦と横方向の長さが分かっている目印、もしくは長さが分かっている目印(上腕・下腕・上肢・下肢といった非計測者の身体の一部でも可能です)を撮影してもらい、画像上でそれらのポイントをデジタイズして、長さや距離の数値を入力すれば校正作業は完了です。計測時に校正用の特別な準備や個別調整をする必要はほとんどありませんので、非計測者への負担がないのも本ソフトの特長です。
 
 Q3-4   事前準備は大変でしょうか?
 
 A3-4 事前準備は何もありません。他社製品で必要とされる校正作業は計測時の撮影の中で同時に処理されますので、事前作業として別途おこなう必要はありません。従って、全く何もないところからセッティングする場合でも、三脚を立ててビデオカメラをセットすればすぐにでも計測が開始できます。
 
 Q3-5   被験者の負担はどの程度なのでしょうか?
 
 A3-5 被計測者が校正作業に参加する必要はありませんので、計測時以外の動作や時間的な拘束はありません。計測ポイントの目印となるマーカもしくはシールを貼り付けたら、そのまま計測をおこなえば完了です。被計測者(特に非健常者)にも負担をかけない、人にやさしいシステムです。
 
 Q3-6   撮影時に気をつけることは何でしょうか?
 
 A3-6 ビデオカメラは必ず適度な重量のある三脚に固定して撮影してください。手持ち撮影では手ブレが生じて正確なデータにならないことに加えて、手ぶれ防止機能がデータの測定精度を落とす可能性もあります。また、撮影途中でのズーム操作や流し撮りが不適切であることは、言うまでもありません。
 
 Q3-7   撮影時のカメラの設定で注意することは何でしょうか?
 
 A3-7 ビデオカメラの設定で注意して欲しい項目は3項目で、@シャッタースピードの設定をできるだけ早くする、A手ブレ防止機能はオフにする、Bテープの走行スピードをノーマル(SP)モードにする、です。特に@のシャッタースピードの設定では、一般的なノーマルモードの1/60秒のシャッタースピードでも大きな問題はありませんが、シャッタースピードを早くすると残像が出にくくなりますので、ビデオカメラにスポーツ用のモードがあればそちらを選択されることをお勧めします。

動きが早い場合に、シャッタースピードをマニュアルで細かく設定することが可能であれば1/1000秒程度のシャッタースピードが望ましいのですが、シャッタースピードを速くしすぎて画像全体が暗くなって見にくくなってしまうようであれば、シャッタースピードを遅めにするか、照明装置を利用してください。
 
 Q3-8   専用の計測室が用意できないのですがセッティング時間はどのくらいでしょうか?
 
 A3-8 全く何もないところからセッティングする場合、三脚を立ててビデオカメラをセットすればセッティング完了です。従って専用の計測室を常時確保しておく必要はなく、また屋外や出先で計測するといったことも非常に簡単です。
 
 Q3-9   何ポイントまで計れるのでしょうか?
 
 A3-9 これまでの経験から、身体の片側を計測する場合に必要なポイント数は基本的に8ポイント、顔面(正面)では16ポイントですので、これらを充分カバーできる計測ポイント数として最大32ポイントまで設定可能にしました。
 
 Q3-10 基本的な分析機能には何がありますか?
 
 A3-10 各計測点の座標値、速度、加速度の一覧とそのグラフ化表示、任意の3点で構成される角度、角速度、角加速度の一覧とグラフ化表示、以上のデータをマイクロソフト社のエクセルソフトへ抽出する機能、各計測点を結ぶように設定したスティックの単独及び連続表示、各計測点の軌跡表示。計測対象とした画像上で、計測点の速度、加速度とその最大値を重ねて表示できる機能も持っています。
 
 Q3-11 画像上で、分析結果の一部を確認することは可能ですか?
 
 A3-11 計測対象とした画像の再生に合わせて、各計測点を結ぶように設定したスティックの単独及び連続表示や、各計測点の軌跡表示により、分析結果を映像的に確認することができます。また画像を任意の場面で静止させた状態で、任意の計測点における速度、加速度とそれらの計測範囲内での最大値、最大値となったフィールドの番号、同様にスティックを設定した任意の計測点における角度、角速度、角加速度とそれらの計測範囲内での最大値、最大値となったフィールドの番号を、画面上で随時確認することができます。
 
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三次元動作分析システム「MMpro−3D」に関するFAQ
  
 Q4-1   三次元動作分析システム導入に必要な機器は何ですか?
 
 A4-1 ソフトの他に必要な機器は、パソコン、デジタルビデオカメラ(2台)、三脚(2台)、パソコンとビデオカメラ間の接続ケーブル(IEEE1394ケーブル)です。ノートパソコン(もちろんデスクトップ型でもかまいません)には空いているUSBポートとIEEE1394ポートが必要で、デジタルビデオカメラ用にIEEE1394(iリンクまたはDVと呼ばれる)ポートを使います。校正器セット(静的校正器・動的校正器)、2台のカメラの同期を取るためのLEDシンクロナイザは、ソフトに付属しています。
 
 Q4-2   カメラ2台方式で十分なのでしょうか?
 
 A4-2 人体の複雑な動きや回旋動作が主体の動きを計測する場合には両側計測が望ましいですが、それをまともにおこなうためには、カメラ台数は最低でも8台必要です。このような動作分析を希望される方には、価格は高くなりますがカメラ12台を使ったリアルタイム処理方式の「RTpro−12C」をお勧めいたします。

しかしながら、様々な動作分析システムの開発に20年以上携わってきた弊社技術陣の経験から、特殊な研究用途以外のほとんどの身体動作は片側計測で充分な場合が多く、片側計測に必要でかつ処理速度を最適にするカメラ台数は2台で充分と考えています。

他社製品のカメラ4台方式で両側計測が可能という製品がありますが、原理的に限界があるため、実際には回旋動作を含まない簡単な歩行動作の左右の側面のみ16ポイントの計測に限定して利用されているのが実情です。(何故そうなるのかといった原理的な説明にご興味がある方は、お問い合わせいただければ別途説明致します。)

歩行時の代償作用等を見る目的で、両側計測を希望される要望も増えてきましたので、4台以上のカメラで同時に計測し、カメラ2台ごとに処理した三次元データを一つの解析画面で時系列で合わせて見ていただけるオプションソフトを用意しました。
 
 Q4-3   カメラ2台方式は4台方式よりも計測精度が落ちるのでしょうか?
 
 A4-3 カメラ2台方式とカメラ4台方式における計測精度は原理的には同等です。実際のシステムでの計測精度は、カメラのレンズ歪・カメラの画素数・校正器自体の精度といった測定システム全体での計測精度と、校正アルゴリズムによる演算精度により決まります。最新の校正処理アルゴリズムとダイナミックキャリブレーションを採用することで、トータルでの計測精度を高めています。
 
 Q4-4   カメラの同期はどうやって取るのでしょうか?
 
 A4-4 家庭用ビデオカメラには同期信号を発生する機能が付いていませんので、計測画像内に2台のカメラの同期を可能にするイベントを発生させてタイミングを同期させます。ソフトに付属するLEDシンクロナイザの信号をイベントとして活用できますので、特別な装置や準備は必要ありません。
ただし、この方法だけでは最大16msの誤差を持つ可能性がありますが、弊社の場合は、校正ソフトの中に、ハード的な同期と同等になる特殊アルゴリズムを入れてあります。
 
 Q4-5   分析時間はどのくらいかかりますか?
 
 A4-5 計測点の数と計測時間の長さにもよりますが、マーカ自動認識方式とデジタイズ方式を組み合わせることで、計測数7点・計測時間3秒間であれば実作業は1〜10分程度です。校正処理はカメラ配置変更後の最初の1回だけおこなえば良く、校正データは自動的に保存されるため、時間を空けて画像処理をおこなう際も再度校正処理する必要はありません。

実作業の時間(自動認識とその後の修正作業、もしくはデジタイズ処理にかかる時間)だけでなく、計測の準備から実際の計測を行い分析結果が出るまでの作業工程全体を通じて、操作が簡単かつ短時間で済むことは大きな特長です。
 
 Q4-6   校正はどういうことをするのでしょうか?
 
 A4-6 静的校正は、ソフトに付属する静的校正器を1秒間以上カメラで撮影するだけです。動的校正をおこなう場合には、ソフトに付属する動的校正器を計測範囲内で動かして、その様子を2台のビデオカメラで同時に撮影するだけです。静的校正処理と動的校正処理は、計測画像を処理する時におこなえば良いので、校正器の撮影後すぐに計測を開始できます。
 
 Q4-7   事前準備は大変でしょうか?
 
 A4-7 事前準備は校正器の撮影を除けば何もありません。他社製品で必要とされる校正処理は計測後の画像処理時におこないますので、計測現場で事前作業としておこなう作業はありません。従って、全く何もないところからセッティングする場合でも、三脚を立ててビデオカメラをセットして校正器を撮影すれば、すぐにでも計測が開始できます。
 
 Q4-8   被験者の負担はどの程度なのでしょうか?
 
 A4-8 被計測者が校正作業に参加する必要はありませんので、計測時以外の動作や時間的な拘束はありません。計測ポイントの目印となるマーカもしくはシールを貼り付けたら、そのまま計測をおこなえば完了です。被計測者(特に非健常者)にも負担をかけない、人にやさしいシステムです。
 
 Q4-9   撮影時に気をつけることは何でしょうか?
 
 A4-9 ビデオカメラは必ず適度な重量のある三脚に固定して撮影してください。カメラを動かした場合(ズーム操作を含む)には、その都度校正作業をおこなう必要があります。
 
 Q4-10 撮影時のカメラの設定で注意することは何でしょうか?
 
 A4-10 ビデオカメラの設定で注意して欲しい項目は3項目で、@シャッタースピードの設定をできるだけ早くする、A手ブレ防止機能はオフにする、Bテープの走行スピードをノーマル(SP)モードにする、です。特に@のシャッタースピードの設定では、一般的なノーマルモードの1/60秒のシャッタースピードでも大きな問題はありませんが、シャッタースピードを早くすると残像が出にくくなりますので、ビデオカメラにスポーツ用のモードがあればそちらを選択されることをお勧めします。

動きが早い場合に、シャッタースピードをマニュアルで細かく設定することが可能であれば1/1000秒程度のシャッタースピードが望ましいのですが、シャッタースピードを速くしすぎて画像全体が暗くなって見にくくなってしまうようであれば、シャッタースピードを遅めにするか、照明装置を利用してください。
 
 Q4-11 専用の計測室が用意できないのですがセッティング時間はどのくらいでしょうか?
 
 A4-11 全く何もないところからセッティングする場合、三脚を立ててビデオカメラをセットしてから静的・動的校正器を撮影すればセッティング完了です。従って専用の計測室を常時確保しておく必要はなく、また屋外や出先で計測するといったことも非常に簡単です。
 
 Q4-12 何ポイントまで計れるのでしょうか?
 
 A4-12 これまでの経験から、身体の片側を計測する場合に必要なポイント数は基本的に8ポイント、両側では16ポイントですので、関節点以外を含めて充分カバーできる計測ポイント数として最大32ポイントまで設定可能にしました。
 
 Q4-13 基本的な分析機能には何がありますか?
 
 A4-13 各計測点の座標値、速度、加速度の一覧とそのグラフ化表示、任意の3点で構成される角度、角速度、角加速度の一覧とグラフ化表示、以上のデータをマイクロソフト社のエクセルソフトへ抽出する機能、各計測点を結ぶように設定したスティックの単独及び連続表示、三次元空間内でのスティックもしくは骨格CG表示(視点の移動が可能)。
 
 Q4-14 CG表示するには何ポイント必要でしょうか?
 
 A4-14 全身を骨格CG表示するには16ポイント必要ですが、両下肢あるいは両上肢のみといった部分表示も可能です。
 
 Q4-15 身体の一部だけのCG表示は可能でしょうか?
 
 A4-15 骨格CG表示は、頭部、上肢右側、上肢左側、下肢右側、下肢左側の5つの部分に分かれており、必要な部分だけを選択して表示させることが可能です。
 
 Q4-16 画像と分析結果を連動させて確認することは可能ですか?
 
 A4-16 計測対象としたカメラで撮影した画像の再生に合わせて、全ての解析結果のグラフ表示と再生時刻における各計測点のデータを連動させて連続表示する機能を持っています。この時、再生する画像には、分析結果のスティック表示を重ね合わせることが可能です。また、任意の計測範囲のデータを、マイクロソフト社のエクセルソフトへ抽出する機能も標準装備しています。
 
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